それは、ずばり、同じ女性の一人客に遭遇すること。

 私は昨日、新宿3丁目のバーに飲みに行った。いつも行く店じゃなくって、先日連れてってもらって忘れ物をした店。そこのバーテンはすごい美男子なんだけど(福山雅治似。以後福山)、私が到着した時点で店の中には女性客(20代後半)一人だけ。福山と女性客は楽しそうに談笑していたのが、私が来たことによって中断してしまった。私が一人で席に座ると、今度は福山が私に話し掛けてくる。そりゃ、客商売だもんね。私の背中に女性客の殺気。女性客は私の頭のてっぺんから脚の先まで目をやった後、おもむろに会話に参加してくる。
「ここにはよくいらっしゃるんですかー、私、昨日も来てたんですよー、ねぇ、福山くん」
 そんなこと知らないよ。私は酒飲みたいだけだからほっといてくれ。ちなみに、露出度の高いキャミソール着てるけど、福山のためじゃないから……といいたいのを我慢して、適当に会話。
 そこに、新たな女性客2(30代後半)登場。女性客1は一瞥して自分の勝利を確信したのか、女性客2には興味を示さない。その意図を感じたのか、女性客2も積極的に私と福山と女性客1の会話に参加してくる。けん制しあいながらのどうでもいい会話。
 そして、常連の男性客登場。
「うわ、なんかこの店、殺気に満ちてるよ。福山、大丈夫?」
 いやーん、私も一緒にされちゃった。忘れ物とりに来ただけなのに。とっととその場を辞して別の店に。
 女が一人で飲みに行くのには、たぶん、男よりはっきりとした理由がある。女同士はそれを分かってるから、距離のとり方が非常に難しい。

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